特にBody And Soulは白熱でした。ワン・ベースラインに乗っかったコードの動きが印象的でした。フリージャズの中にも彩りってあるんだ、と思いましたね。ある論評に「フリージャズは否定するばかりで何も生まれなかった」と言ってましたが、十分世界観はあると思います。
コルトレーンのフレーズにもモチーフの展開等があって、インプロヴァイザーとしての年輪を感じさせてくれました。マッコイ・タイナー氏のピアノも音楽的要素をたくさん含んだ内容の演奏です。激しいパワーで圧倒されました。2枚目のEvolutionの冒頭は、3管の掛け合いがモロにハーモニーを無視したものでしたが、ダイナミックやピッチを加減しながら一つの「音楽」を作り出している感じがよかったです。
マイルス・デイビス氏がフュージョンへ向かって進んでいる間にコルトレーン氏はフリージャズへ。互いに道は違えど革新的に音楽に取り組んでいたのでしょうね。そんな印象をもったアルバムでした。
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