Willow Weep For Meを追加しました。
前から思っていたのですが、このサイトへのアクセスって「ジャズスタンダード」を検索語にしてくる方多いんですね。その割にはアルバムの追加にばっかり力を入れて、スタンダードはおろそかになっていた気がしないでもありません。
今まではアルバムありきの収録曲でしたが、これからはスタンダードあってのジャズアルバムにしていきたいと思います。
2007年2月28日
ジャズスタンダード
投稿者 Unknown 時刻: 1:03 午前 |
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2007年2月27日
音楽理論
音楽理論のページの公開を始めます。
本来なら音楽とは何かというところから始めるべきでしたが、今回はスケールのお話から始めました。今後、順不同になると思いますが必要な情報は後付けしていく予定でおります。
役に立つページにしていくつもりですので、どうぞ閲覧のほどお願いします。
投稿者 Unknown 時刻: 1:19 午後 |
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2007年2月25日
ブルースは神秘的な音楽
ジャズの起源はブルースっていうのは通説ですが、しかしこれほどシンプルで奥の深いスタイルは珍しいと思い少し考察することにしました。
1度、4度、5度の3つのコードのみで構成した12小節の進行を延々と繰り返すブルースは、半世紀以上その原型が変わっていません。この12小節というのが共通のルールであとは曲のテーマもキーも拍子やテンポも自由です。
あるコード進行にまったく違うメロディをのせて新しい曲として発表するという手法は、ビバップ全盛期によく見られました。例えばジョージ・ガーシュインのアイ・ガット・リズムは有名で、オレオやビル・エバンスのファイブに生まれ変わっています。しかしブルースの場合は、原型となるスタンダードがありません。
そもそもブルースの起源はというと、アメリカの南北戦争時代に軍隊が捨てた楽器をアフリカ系アメリカ人が拾って1コードだけでジャムセッションを始めたところともいわれています。それが2コードになり少しずつ増えて12小節になったそうです。
シンプルさが人気の秘訣なのはもちろんですが、ハーモニーもブルースの重要な要素です。先にもあるように、1度、4度、5度の3つのコードのみで構成されているので、どのコードへの移行も音楽理論上スムーズです。また、おもしろいのは、3つのコードすべてをドミナントコードで統一していることです。
ドミナントコードとは、キーの中の5度の音をルート(根音またはベース音)にしたメジャーコードで、クラシック音楽の時代から曲の締めくくりに必要な極めて重要な和音です。特にこのコードに含まれる3度と7度はトライトーンともいい、ジャズの表現技法には欠かせない音です。ブルースのコードば3つすべてにこのトライトーンがあります。しかもこ3のトライトーンはそれぞれ半音ずつずれます。
具体的な例をあげると、キーがCのブルースでは1度がC、4度がF、5度がGですが、それぞれのトライトーンはE-Bb、Eb-A、F-Bです。この半音移動がブルースにより心地よい和音効果を与えます。
作曲家や楽器を演奏する方は経験があるかと思いますが、曲中に現れるアクシデンタル音は不協和音ですが、半音戻して解決することやにより聴き手に安心感を与えます。科学的根拠がないのが残念ですが、音楽史上繰り返されてきたセオリーです。単純にドレミファソラシ〜ときたら次は「ド」というのが西洋音楽では一般的な解釈です。半音上下して解決するのは音楽的に気持いいことなのです。
ブルースにはこの半音解決がたくさん詰まっています。先ほどのトライトーンによる移動も解決の一つですし、#9→3 b9→1 #11→5 or 3 b13→5 などドミナントコードの変化形に現れるエクステンションのほとんどが3和音の要素へ解決します。ブルースのコードがドミナントコードであることが、アドリブの自由度を高め、また可能性を広げているとも言えるでしょう。
ジャズの歴史上ルイ・アームストロングのホットファイブ時代から時が変わり、演奏が変わり、録音技術が変わった今でもブルースといえば12小節の音楽。深く考えると不思議なのですが、そんなことしなくてもいつもかっこいい音楽というのが神秘的に思えた今日この頃でした。
2007年2月21日
グランドピアノは偉大。
昨日はグランドピアノの手入れをしてまして、そのとき改めて感じたのですが、グランドピアノのタッチとは精巧にできたものですね〜。
アップライトピアノよりタッチがいいから音がいいんだと思うんです。どの辺が良いのかというと、ピアニシモの許容範囲です。
アップライトピアノには残念ながらグランドピアノの繊細さを出すことができません。グランドピアノで鍵盤をゆっくり押すと、底につく直前にカックンという抵抗があります。ピアノ調律士はアフタータッチといいます。(余談ですが、シンセサイザーなどで鍵盤を押した後にさらに圧力を加えることで音色に効果を得ることもアフタータッチといいますが、これはまた別のものです。)
これがあるのとないので音量のコントロールのしやすさがぐっと変わるのです。じゃあアップライトピアノにもつければいいじゃん、と思うかもしれません。多分不可能ではないと思います。でもこれを実現すると、そのままピアノの値段はグランドピアノなみに高くなると思います。そこまでアップライトピアノの機能を充実させる需要がないのです。過去にヤマハさんがグランドピアノにしかないソステヌートペダルをアップライトピアノに付けたことがありましたが、しばらくしたらなくなってしまいました(2006年に復活しましたが)。
アップライトピアノとは、もともとグランドピアノを買えない、置けない人にピアノを普及したいという願いから生まれた楽器なので、そこまで高機能でなくてもいいんですね。全く違う楽器なんです。
いや〜グランドピアノって本当に素晴らしいものですね。
2007年2月19日
2007年2月14日
新しいBlogger
ジャズピアノ研究室ではBloggerを更新記録や日誌、メモの場として「控」室としていますが、これまでは一長一短でした。
良いところはひたすらシンプルなところ。コメントやトラックバックがデフォルトでサイドバーに掲載されていると、レスポンスがないと寂しかったりするので、余計な機能がなくすっきりしているところが好きでした。
それにHTMLを直接編集できる自由度の高さなども良いのですが、少々難しいのが苦労の種です。カテゴリがないのも難点の一つ。この辺はクリボウさんのblogger tipsにかなり助けられましたが…。
新しいbloggerはこれをきれいに解決してくれました。ラベルというカテゴリ分けが出来たり、レイアウトでGUI環境が整ったり。FTPでブログを運営できなくなったことでwww.jazzpianolab.com/biog/のアドレスが消滅しましたが、これはほんのオマケでしたので気にしてません。かなり助かってます。bloggerさん、ありがとう!
2007年2月13日
ジャズと人種問題
最近登録したアルバムにハービー・ハンコックのザ・プリズナーというアルバムがあるが、改めてライナーノーツを読んで驚いた。収録曲のタイトルから何らかのストーリーがあるとは思っていたが、まさかマーティン・ルーサー・キング牧師のことと、当時なかなか改善されなかった人種差別を嘆くものとは…。
しかもハービー・ハンコックの視点が第三者的であるのが素晴らしい(不適切な表現ですみません)。アフリカ系アメリカ人として、キング牧師を倒した凶弾を恨むわけでもなく、ジョン・コルトレーンのようにそのサウンドがマルコムXのような攻撃的なイメージを生むこともない。あくまでアメリカの人種問題を、当事者でありながら客観的にとらえたところがこのアルバムの意義をより重厚なものにしている。
ジャズと人種問題は切り放せない。マイルス・デイビスも若い頃の経験から人種に言及することもあるし、そういったエピソードは多々ある。ジャズピアノ研究室では、なるべくこの問題については触れないようにしてきたが、このザ・プリズナーには胸が熱くなったので本編でも多少触れさせていただいた。
地域、民族、時代、個人など様々な要素が混ざりあって世界の音楽は多様化していると思う。しかしそれは決して肌、目、髪の色によって区別されてはいけない。日本国内ではジャズに限らずスポーツなどでも人種をアイデンティティーとして用いることがあるが、国際社会の現代では見直されるべき点だと思う。
90枚突破!
アルバム登録枚数が90枚を突破した。相変わらず10枚増えたくらいでわざわざブログに書き込むなんてレベルの低いサイトだ。でも将来すごいサイトだと言われるための下積みだ。頑張ろう。
投稿者 Unknown 時刻: 1:50 午後 |
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2007年2月10日
YMO RYDEEN 79/07
時代は変わる、キリンラガーは変わるな!
というキャッチコピー。YMOがCM限定で復活している。しかもこのRYDEEN 79/07は携帯やPCサイトで配信、着うたとしてもフルバージョン聴ける。そして1993年4月1日の再生記者会見からおよそ14年。時期的にも近く、特に暖冬の今年は当時の興奮を蘇らせる。
2007年になってもYMOのセンスは抜群だ。まずCMでの衣装やビジュアル面での演出。だだっ広い広野のセットに並ぶのは、1970年代に活躍した往年のアナログシンセ。時代は変わり奏でる音楽も変わりはするが、YMOの本質は変わってないよ、と言わんばかりだ。実際の音色からもそれが伝わってきて、音色的にはノスタルジックな感じもするのに、アレンジは現代的なところが今回のキリンクラシックラガーのコンセプトにマッチしているのではないか。
キリンのサイトにもあったが、細野晴臣、高橋幸弘、坂本龍一の三氏の多忙なスケジュールを合わせるのがこのCM制作の最大の難点だったという。残念ながら再びYMOの再結成にお目にかかれるのは難しいかもしれない。しかし14年前の再生よりさらにテクノロジーが進化している昨今、時代が再び彼等の再来を求めるか、彼等自身がその機会を見極めることに期待したい。